「ルパン三世カリオストロの城」は、モンキー・パンチ原作のアニメ「ルパン三世」の劇場映画第2作です。テレビで繰り返し放送され、人気が高まりました。
2017年1月20日にはデジタルリマスター版をベースにしたMX4D版が上映され、話題になりましたね。「ルパン三世カリオストロの城」の公開時のキャッチコピーが、「生きては還れぬ謎の古城でついにめぐり遭った最強の敵!」です。
「謎の古城」のモデルになった城や場所について調べてみました。
スポンサーリンク
Contents
クラリスが幽閉されていた尖塔のモデルはリヒテンシュタイン城
クラリスが幽閉されていた尖塔。ルパン三世が急角度の屋根をそのまま走り抜き、アニメ史上最大の逃走劇を繰り広げました。
このカリオストロの城のモデル城として知られるのが、「リヒテンシュタイン城」です。
リヒテンシュタイン城に行くには、次の3行程を辿ります。
1.ドイツのシュツットガルトからロイトリンゲン駅まで移動します。
2.ロイトリンゲン駅からさらにバスで約30分行きます。
3.その後、山道を徒歩で1.5kmほど移動します。
リヒテンシュタイン城は、カリオストロの城の尖塔そのままの姿を見せてくれる古城です。
尖塔の他に、城内には隠し部屋が複数あります。地下室もありますが、見学の際は、ガイドがいないと入れません。
リヒテンシュタイン城があるのはリヒテンシュタイン公国という永世中立国
リヒテンシュタイン城に行くには、最初にドイツを目指します。
そのため、「リヒテンシュタイン城はドイツにある」と思っている人が少なくありませんが、リヒテンシュタイン城があるのはドイツではありません。
カリオストロの城のモデル城となったリヒテンシュタイン城があるのは、「リヒテンシュタイン公国」です。リヒテンシュタイン公国は、世界で6番目に小さな国ですが、独立した君主制国家です。永世中立国でもあり、軍隊は持ちません。防衛はスイスが担っています。
リヒテンシュタイン公国は観光産業と「切手」の製作で成り立っています。切手の製作を支えているのが、精巧な印刷技術です。
精巧な印刷技術を持つという点でも、カリオストロ公国のモデルになっていそうですね。
リヒテンシュタイン公国を統括するのはリヒテンシュタイン家です。リヒテンシュタイン家は莫大な資産を持ち、国全体がタックスヘイブンです。
多くの企業が免税目的でペーパーカンパニーを置いており、国は豊かです。国民には所得税などの直接税が無いというのも、「カリオストロの城」に通じる点です。
スポンサーリンク
城の内部の作りのモデルとなったのはサン・レオ城
「カリオストロの城」では、ルパン三世が地下に突き落とされ、天井から吊り下げられたかつての侵入者を目にするというシーンがあります。下水に日本人兵士の遺体も横たわっていましたね。そうした内部構造のモデルとなったとされるのが、イタリアの「サン・レオ城」です。
サン・レオ城は、3世紀に構築されました。サン・レオの町を見下ろす山の頂に建っています。1631年からは牢獄として使われています。
洞窟のような大きな部屋があり、その天井の穴から吊り下げられるようになっています。
サン・レオ城には、マリー・アントワネットの「首飾り事件」に絡んで失脚したカリオストロ伯爵が幽閉されていた事があります。サン・レオ城は、1906年まで牢獄として使用された後、博物館と美術館になりました。
牢獄内を見物する事ができます。また、武器やカリオストロ伯爵の遺品も展示されています。
湖面の水が引いて古代の建築物が見えるシーンのモデルはモン・サン・ミッシェル
「カリオストロの城」のラストの方で、湖面の水が引いて古代の建築物が姿を現わすシーンがあります。その時見えてくる建築物のモデル城が「モン・サン・ミッシェル」です。
「モン・サン・ミッシェル」は世界遺産に登録されている修道院です。
モン・サン・ミッシェルは、フランスの北西部にあります。フランスから車で行くと4時間ほどかかります。周囲は干潮と満潮の差が15m以上あります。
島には対岸に通じている古い道路がありましたが、満潮時に道路が隠れてしまいます。
この道路は、1877年に作られました。2009年に取り壊され、2014年に橋が完成しました。
モン・サン・ミッシェルは、「聖地巡礼の旅」で訪れる人が多く、バカンスシーズンの夏の間は、ヨーロッパ以外からの観光客も多いとされます。比較的観光客が少ないのは、12月から2月にかけてです。
スポンサーリンク