難解な内容で、評価が分かれる「ゲド戦記」ですが、ヒロインのテルーは、従来のジブリ作品と一味違う雰囲気を醸し出していますね。不思議な空気を漂わせる少女です。
テルーの正体や過去に受けたとされるひどい仕打ちについて、まとめてみました。
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Contents
テルーの正体はドラゴンだった!クモをやっつけたのはテルー
ジブリ作品「ゲド戦記」は、アレンとテルーの出会いからストーリーが始まっています。
アレンは、世界に起こっていた災いの根源を突き止めるために、旅に出ていました。
多島海世界・アースシーでは、ドラゴンたちが互いを傷つけ合う現象が起きていました。
人間界では、魔法使いが魔力を失い、混乱が生じていました。
そうした混乱は、クモの仕業によるものでした。クモは、ハイタカを憎む悪い魔法使いでした。アレンとハイタカは、クモの力を弱めようとし、テルーも一緒に戦います。
しかし、アレンとハイタカには、どうする事も出来ませんでした。三人は窮地に陥ります。
その時、テルーが突然ドラゴンになり、クモをやっつけました。ここのところが急展開でしたね。テルーの変身については、観客の間で「どうして突然変身したの⁉︎」と混乱が少なくありませんでした。
テルーは人間として生きる事を選んだ龍族の子孫だった!自分でも正体を知らなかった
テルーは、劇中、何回かピンチに遭遇しています。その際、変身は起こりませんでした。
映画の終盤になって、テルーは初めてドラゴンとしての姿を現します。
テルーの正体は、テハヌーという龍族の子孫でした。
龍族は、人間界に降り立ち、ドラゴンである自分を捨てて、人間として生きる道を選んでいます。そのため、普段は、自分がドラゴンである事は分かっていません。
そして、ピンチに遭遇しながらも、テルーが終盤まで変身しなかったのは、潜在意識の中に人間として生きる意志があったためと言われています。
ちなみに、原作でもテルーは、人間の親から生まれた竜の化身という設定です。
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テルーとアレンとの関係は?最初にアレンを嫌っていたのはどうして?
アレンとハイタカがなす術を失ったところで、テルーが正体を現します。この段階では、テルーは、アレンと心が通い合っていました。
しかし、出会ってすぐに、テルーがアレンに心を許したわけではありません。ハイタカの事は、出会ってすぐに信用して、タカと呼んでいたのとは対照的です。
テルーは、最初、アレンを嫌っていました。アレンが自暴自棄になっていたからです。アレンは、心に闇を持つようになり、旅に出ます。
そして、折に触れて、自暴自棄になっていました。そんな姿をテルーは嫌ったのです。
テルーは、自分の命を大切にしない人間は嫌っていました。生きる事に怯えるアレンに言った「命を大切にしない奴なんて大っ嫌いだ」という言葉は、印象的ですね。
テルーが過去に受けたひどい仕打ちとは?原作ではどうなっている?
テルーは、映画ではテナーに育てられています。テナーと共に、テルーは作物を育て、羊の世話をして暮らしています。テナーの家の牧場でテルーが歌うのが、「テルーの唄」です。
劇中、アレンがテルーの歌声を聞いて、涙をこぼすシーンがありますね。
そうした穏やかな生活が、始めからテルーに恵まれていたわけではありませんでした。
テルーの顔には赤いアザがありますが、実は、あれはケロイドです。
映画「ゲド戦記」では、ビジュアル的に取り繕われていますが、幼い頃、両親に火で焼かれたのです。それだけに、「命の尊さを知っている」という解釈が、映画での人物像のベースにあります。
映画ではなかなかの美少女ですが、原作の「ゲド戦記」では、右半身が火傷痕に覆われています。右目は潰れ、美しい歌声を響かせる事もありません。
ちなみに、映画「ゲド戦記」でテルーの声を担当したのは、手嶌葵さんです。
手嶌葵さんは、大のジブリファンで、自分の歌声を収めたデモテープをスタジオジブリに送り、テルー役に抜擢されたと言われています。
宮崎吾朗監督の2作目「コクリコ坂から」でも、主題歌「さよならの夏〜コクリコ坂から〜」を担当し、澄んだ歌声を披露しています。
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