老若男女問わずに人気があるアンパンマンは、2018年に放送30周年を迎えました。
30年目突入となった第1375回は、『それいけ!アンパンマン』の視聴者から「神回」と絶賛の声があがりました。
第1375回にも匹敵する注目を集めているのが原作です。
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アンパンマンの原作!アンパンマンは爆破されてしまう!?
「アンパンマン」はやなせたかし氏の作品で、もともとは短編集『十二の真珠』に収録されていました。
原作の「アンパンマン」は人間のおじさんです。
空を飛ぶことはできますが、小太りで丸顔、団子鼻です。
やなせたかし氏は、インタビューや自身のエッセイなどで、かっこいい自分をアピールする一般的なヒーローのあり方に、疑問を感じていたと語っています。
原作の「アンパンマン」が一般的なヒーロー像とかけ離れた容姿なのは、原作者・やなせたかし氏の価値観が現れていると言えるでしょう。
丸顔・団子鼻は、現在一般的に知られている「アンパンマン」の姿と通じます。
原作の「アンパンマン」は、飢えに苦しむ人たちにアンパンを配って回る人間のおじさんでした。
おじさんがアンパンを配っていた場所は、戦時中の国でした。
原作の「アンパンマン」は、危険な飛行物体と勘違いされて爆破されてしまいます。
絵本となった初期のアンパンマン!怖いのは×××だった!?
「アンパンマン」は、本来は児童向けとして描かれたものではありませんでした。
しかし、原作が絵本となったことで、たちまち児童に支持されるようになります。
絵本となったのは1975年で、タイトルは『それいけ!アンパンマン』でした。
ここで、一般的に知られているアンパンの顔を持つヒーローの姿になります。
この絵本は、当初、「顔を食べる描写が怖い」「顔が無い状態で飛行するのが怖い」といったクレームがあったと言います。
この絵本には、ジャムおじさんは登場していますが、バタコは登場しません。
『それいけ!アンパンマン』は、雪の中、崖から落ちて泣いている猿をアンパンマンが助ける物語です。
翌年の1976年に出された絵本『あんぱんまん』は、旅人や子どもを救う物語です。
1975年に出された絵本も1976年に出された絵本も、表紙には空を飛ぶアンパンマンが描かれています。
現在とは頭身が異なり、「8頭身で描かれているアンパンマンが怖い」という声も聞かれましたが、人間のおじさんの名残りではないかと言われています。
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→アンパンマン&バイキンマンの誕生秘話!二人はこうやって生まれた
幻の最終回!ばいきんまんがアンパンマンの背中に乗る
原作者であるやなせたかし氏はすでに亡くなっており、「アンパンマン」の最終回はどんなストーリーが用意されていたのかは不明なままです。
「最終回のために用意されていたものではないか!?」と言われているのが、1989年9月11日に放送された、第48話のBパートです。
「アンパンマンととぶ木馬」というタイトルで、当初、最終回として用意していたものの、アニメの人気が良かったためにその後も継続していきました。
幻の最終回では、ドキンちゃんがピンチになり、ばいきんまんだけではどうする事もできません。
ばいきんまんは仕方なくアンパンマンに助力を頼みますが、アンパンマンも窮地に陥ります。
ばいきんまんはパン工場に走り、新しい顔を持ってきて、アンパンマンを復活させます。
ばいきんまんは、アンパンマンの背中に乗って、ドキンちゃんの救出に向かいます。
ばいきんUFOが壊れてしまったためですが、ばいきんまんが味方扱いされているのは最終回にふさわしい演出です。
なお、「アンパンマンととぶ木馬」の冒頭では、ばいきんまんが孤独を噛みしめる描写がありますが、アニメ継続が決まったために、こうしたばいきんまんの姿は描かれなくなりました。
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