「ホットロード」は、紡木たく(つむぎ・たく)さんによる少女漫画で、映画が2014年に公開されました。
10代の行き場のない思いが繊細に描かれた作品で、登坂広臣さんが演じた春山洋志には、原作ファンもときめきました。
春山洋志には実在のモデルがおり、「ホットロード」は実話がもとになっているという噂も流れています。
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ホットロードの春山洋志はNIGHTSのメンバー!和希との関係は!?
「ホットロード」の春山洋志は、全国に支部を持つ暴走族「NIGHTS」のメンバーの一人です。
NIGHTSの6代目総頭のトオルの任命により、トオルの引退後にNIGHTSの7代目総頭になります。
しかし、総頭をトオルから突然引き継いだことで、周囲からの反発を受けて孤立してしまいます。
漠統に単独で立ち向かおうとし、「トオルがいなくても俺がやる」と宣言したことで、NIGHTSのメンバーは次第に春山についていくようになります。
漠統との抗争が始まろうとする時、恋人の和希に「俺がいなきゃなんもできないような女になるな、いつでも俺を捨てられる女になれ。そんで俺が追っかけていくような女になれ」と言います。
決闘の場に向かう途中、春山はトラックに跳ねられてしまいます。
春山は一命を取りとめ、左半身に麻痺が残りながらもリハビリを続けます。
春山が「死にたくない、和希のために生きたい」と言っていたことを伝え聞いた和希は、春山の思いに応えようと決心します。
その後、春山は仕事を始めることができ、その職場へ弁当を届ける和希の姿が見られました。
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ホットロードは実話?時代背景を紐解く
漫画「ホットロード」が発表されたのは1986年から1987年にかけてのことです。
1980年代初頭には「なめんなよ」が大ブレイクしましたが、これは暴走族をイメージしたものでした。
暴走族は、1980年前後まで日本全国に存在し、当時の社会背景の中で、ファッション化した趣がありました。
警察庁の1980年11月の調査によると、全国で754グループの暴走族が確認されています。暴走族のメンバーは38902名に及びます。
低年齢化も急速に進んでおり、1976年に比べると、15歳以下の構成員は約25倍に増えています。
1980年代に全国に知られていた暴走族に、「スペクター」「極悪」「ジョーカーズ」「キラー連合」「ブラックエンペラー」「クールス」「ZERO」「エルザ」などがあります。
代表的な抗争事件に七里ヶ浜事件があります。
東京の暴走族「ブラックエンペラー」「スペクター」と神奈川の暴走族「PIERO」「ホワイトナックル」が、湘南の海が見える国道134号線で衝突した事件です。
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ホットロードの春山には実在のモデルがいた!?その後の人生は?
「ホットロード」が描いた1980年代は、ヤンキー全盛時代でした。
しかし、普通の女の子たちは「ヤンキーなんてダサい」と思い、近寄ろうとはしませんでした。
そうした関係性を変えたのが「ホットロード」でした。
「ホットロード」の春山洋志によって、「ヤンキーの世界に憧れる普通の女の子」が続出します。
冷たく突き放す一方、惚れた女が本当に危ない時にはちゃんと守ってやるのが、春山です。
男気があって、最後まで女に手を出さない春山に、胸をときめかせる女の子が数多く出ました。
「ホットロード」の世界は実話をもとにしているという噂が流れたのは、そうした憧れの為せる技です。
「ホットロード」が実話をもとにしていると、原作者の紡木たくさんは話していませんが、春山洋志には実在するモデルがいたという噂が広まっています。
実在するモデルとして名前が挙がっているのは、戸塚の暴走族「浮浪(はぐれ)」の初代メンバーです。ネットに広まっている名前は、「春山浩平」です。
実在の春山さんは、その後、重機トレーラーの運転手や長距離運転手になったと言われています。
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