閻魔大王とは地獄の罪人を裁く王です。
「ゲゲゲの鬼太郎」では、目玉おやじや鬼太郎と古くからの付き合いという設定です。
そのため、鬼太郎たちに便宜を図ってやることもあれば、鬼太郎たちに地獄で起きた厄介ごとを解決してもらうこともあります。閻魔大王とは妖怪なのでしょうか?
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Contents
閻魔はインドでは人間の祖だった!?中国に伝わって地獄の裁判官の一人となる
「閻魔」は、サンスクリット語の「ヤマ」の音訳です。
ヤマはインドの古い神格で、人間の祖ともされています。
ヤマは人間で最初の死者となり、死者が進む道を見出しました。
死者の国の王となったヤマは、虚空のはるか奥に住むとされました。
しかし、後代には、赤い衣を着て頭に冠を被り、手に捕縄を持って、死者の霊魂を自らの国に連行すると考えられるようになりました。
ヤマの世界は地下にあると考えられるように変わりました。
インドのヤマは、のちに仏教に取り入れられて閻魔天となり、地獄の主と位置付けられるようになりました。
中国に伝わり、十王信仰と結びつけられ、閻魔は地獄の裁判官の一人となり、信仰の対象となります。
現在よく知られる唐の官人風の衣をまとった姿は、この時代に成立しました。
→ゲゲゲの鬼太郎!日本での逆五芒星の意味とは?悪魔崇拝との関係性について
閻魔大王と地蔵菩薩の関係性!閻魔大王の顔が赤いのは×××だから!?
日本仏教において、閻魔は地蔵菩薩の化身とされています。
閻魔の本地とされる地蔵菩薩は、平安時代になって末法思想が蔓延するにしたがい、広く布教されるようになりました。
鎌倉時代には、閻魔王のみならず十王信仰も普及するようになります。
十王信仰では閻魔大王とは、5番目の裁判の担当官です。
閻魔大王の法廷には、浄玻璃の鏡(じょうはりのかがみ)という特殊な鏡があります。
この鏡には亡者の生前の一挙手一投足、主に生前に犯した罪の様子が映し出されます。
もし亡者が閻魔大王の尋問に嘘をついていたことが判明したら、舌を抜かれてしまいます。
亡者を裁くという罪を背負うことで、閻魔大王も罰せられているとされています。
閻魔大王は1日に3度も熱せられた銅を飲まされます。
閻魔大王の顔が赤いのは、その痛みに苦しんでいるためとも言われています。
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→ゲゲゲの鬼太郎!名無しの正体!?陰陽師・一刻堂との関係性は?
閻魔大王と妖怪との関係性!火車や地獄童子との関係は?
「ゲゲゲの鬼太郎」で閻魔大王は目玉おやじや鬼太郎と付き合いが長いという設定になっていますが、妖怪で地獄に落ちるような亡者と関わりがあるのは、「火車(かしゃ)」です。
火車は、悪行を積み重ねた末に死んだ者の亡骸を奪うとされる妖怪です。
火車の正体は猫の妖怪とされることが多く、年老いた猫が火車に変化するとも言われています。
火車は、閻魔大王の特命を受け、成仏の道を外れて現世をさまよう穢れた魂を迎えに来ます。
「ゲゲゲの鬼太郎」6期では、火車の老い衰えた姿が描かれます。
火車は、ねずみ男の悪だくみによって妖力を回復し、鬼太郎を倒します。
その後、年金の不正受給をしていた中年男性と入れ替わり、人間社会に潜り込んでしまいます。
「ゲゲゲの鬼太郎」3期に閻魔大王の従者として登場する半妖怪が「地獄童子(じごくどうじ)」です。
はじめ鬼太郎と敵対していましたが、のちに和解して共闘します。
閻魔大王は、「ゲゲゲの鬼太郎」3期の地獄編ではぬらりひょんに操られていました。
地獄童子は、ぬらりひょんを撃破した後、地獄の平和を守っていくために地獄に残ります。
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