『レ・ミゼラブル 終わりなき旅路』が、フジテレビ開局60周年特別企画スペシャルドラマとして2019年1月6日に放送されます。
ディーン・フジオカさんと井浦新さんのダブル主演で、設定を平成の日本に置き換えています。「レ・ミゼラブル」は実話でしょうか?
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Contents
ミリエル司教にはモデルがいた!ようこそ閣下と呼ばれていた!?
「レ・ミゼラブル」は壮大な愛の物語です。
原作はミリエル司教の人生に関する記述で始まります。
ミリエル司教はディーニュという田舎町の司教で、誰のことも疑わず、人々に「ようこそ閣下」と呼ばれていました。
ミリエル司教のもとをある晩訪れたのが、「レ・ミゼラブル」の主人公ジャン・バルジャンでした。
ジャン・バルジャンは貧しさのために盗みをして、19年も刑務所で過ごした結果、社会への憎悪に固まっていました。
ジャン・バルジャンは、ミリエル司教のところから銀食器を盗みます。
憲兵に連行されてきたジャン・バルジャンを見て、ミリエル司教は「銀食器は贈り物として差し上げたものです」と言います。
憲兵が立ち去ると、ミリエル司教は、ジャン・バルジャンに言います。
「私が購うのはあなたの魂です。私は暗い思想と破滅の精神からあなたの魂を引き離し、神へお渡しするのです。」
ミリエル司教は、フランソワ・メルキオル・シャルル・ビヤンヴニュ・ドゥ・ミオリスという人物をモデルにして描かれたことが知られています。
「ビヤンヴニュ」とはフランス語で「ようこそ」の意味です。
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コゼットにもモデルがいた!夫人アデールの美貌と愛人ジュリエットの境遇が一致する
ジャン・バルジャンが絶対的な愛情を注いだのがコゼットです。
コゼットは、ジャン・バルジャンがマドレーヌ市長として助けた女性・ファンティーヌの娘です。
女性の愛情を知らずに生きてきたジャン・バルジャンと、親の愛情を知らずに成長していたコゼットは、強い絆で結ばれていきます。
コゼットのモデルは、原作者・ユーゴーの夫人アデールと言われています。
コゼットの美貌と彼女への愛情は、若き日のユーゴーを惹きつけたアデールと符合します。
ただし、アデールは両親と別離して育ってはいません。
幼いコゼットの境遇は、ユーゴーの愛人のジュリエット・ドルーエと一致しています。
ジュリエットは、両親と別離し、非情なおじに育てられ、その後、修道院に入っています。
コゼットとマリユスが結婚した「マルディ・グラ」は、ユーゴーとジュリエットが正式に愛人関係を結んだ日です。
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時代背景は?ユーゴーは政治家でもあった!?
ジャン・バルジャンと、彼が絶対的な愛を捧げるコゼットとマリユスが、「レ・ミゼラブル」の後半の中心人物です。
この3人を中心とした運命の渦は、七月革命の影響で混沌のなかにあるパリを駆け回ります。
そして、1832年6月5日に勃発する六月暴動へと向かっていきます。
「レ・ミゼラブル」にはナポレオン1世没落直後の1815年から、七月革命後の1833年までの18年間が描かれています。
「レ・ミゼラブル」は実話ではありませんが、当時のフランスを取り巻く社会情勢や民衆の生活は、物語の背景として詳しく描写されています。
七月革命と六月暴動の回想や記憶は、随所に挿入されており、実話と思わせる効果を生んでいます。
ちなみに、ユーゴーは小説家として知られていますが、七月王政時代からフランス第二共和政時代には政治家としても活躍していました。
政治家としてのユーゴーは、死刑廃止運動、教育改革、社会福祉などを主張しました。
ナポレオンが独裁体制を樹立したときには、ナポレオンを批判して亡命を余儀なくされています。亡命期に「レ・ミゼラブル」を完成させています。
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